噂話を確かめようと盗聴器をしかけたら不倫現場の実況中継が社内に

そのOLは特に悪気があった訳ではない。

少しだけ興味本位に、自分が出かけていたりした場合になにかウワサ話をされていないかと気になったので秋葉原に出かけたときに安物の盗聴器を購入して自分にあてがわれた机の下に仕掛けておいたのである。

とかくOLに限ったことではないがオンナというのはウワサ話が好きなもの。

当の本人も不在の同僚について他のOL達と一緒に悪口ではないが噂話をしたことはある。

他愛もない、いたずら程度と自分が同僚からどの様に思われているのかを知ってみたいとのカルイ気持ちからであった。

1週間もすれば、はずしておくつもりで、いつまでも仕掛けておく気持ちは無い。

罪の意識も感じないままに席を離れる時にはロッカーに忍ばせたICレコーダーに録音できるようにセッティングしておいた。

3日ほど経過したが自分が外出中でも特にウワサに上ることは無いらしい。

ある意味人畜無害という事だろうか?

全く話題にもされないというのは寂しい限りでもあるが・・。

いずれにしてもエスカレートしないうちに外すつもりではあった。

ところが別件で社内の様子を伺おうと目論む悪意を持った同僚が存在していた。

此方は自分の彼氏と既婚のOLが不倫関係にあるのではとの疑念から盗聴内容を社内放送されるようにセットし始めたところである。

この段階では盗聴器は仕掛けていない。

受信機をモニタリングしながら内容によっては社内に流すというセットを確認していた段階である。

にもかかわらず、テスト段階で不倫の現場とも思える内容の会話が受信できたのは不思議だが、会話の主はターゲットでもある既婚のOLで間違い無いようだ。

いったい何故?と思ったが嫉妬心が勝り、相手の男性を確認もせずに社内に会話を流した。

時間も時間だけに残っている社員は少ない。

数人にでも聞いてもらえれば後はウワサに任せるつもりだった。

しかし、既婚OLの相手は予想外にも自分の上司

一瞬耳を疑ったが、間違いの無い事実だった。

運の悪い事に、この日は社長までもが残業で居残り、盗聴内容を社内に流す犯行にも嫌悪感を示したが、社内で堂々と不倫を実行する部下達にも閉口。

こんな事が社外に知れては会社の信用にも関わると思い緊急会議を開いた。

結局、処分されたのは不倫の当事者と、現場の実況中継をしたOLで、興味本位から盗聴器を仕掛けたOLは何が原因で実況が行われたかを知らないままに盗聴をやめる。

補足しておくと、二人のOLが使った盗聴器は同じもので価格のわりには高性能だったことから、この様な事態になったようだ。

壁に耳あり、障子に目ありというのは本当らしい・・。

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競馬の予想屋とも言われるOLの電話を盗み聞きした先輩の末路

公営ギャンブルといわれる隠れ蓑をまとう競馬や競輪だが、遊びの範疇を超えて没頭すると悲惨な末路が待っている。

なにもこれは競馬などの一瞬にかけるギャンブルに限ったことではない。

少額で始められるパチンコにはまったあげくに借金を重ねてクビがまわらなくなった輩など膨大な数の存在が確認できている。

ずいぶん前に主婦がパチンコにはまって、カードローンやサラ金にまで手を出したニュースが報じられていた。

あるいはパチンコに熱中するあまりに車内に子供を置き去りにしたまま死なせてしまうという悲しい事件も無くなりはしない。

何ゆえに、そこまで熱中してしまうのかは理解し難いが麻薬と同じで依存症になってしまうという事だろうか?

さて、今回は、その様な悲惨とは縁もなく競馬予想についてはハズレなしとも言われる天分の才能を持ち合わせたOLと、その同僚のお話。

彼女はもともと競馬も含めてギャンブルに興味があったわけではない。

しかし、馬が好きであった。

幼少の頃から北海道の日高方面という競馬馬の名産地に生まれ育ったせいか、馬を見抜く才能に関しては誰に教わった訳でもないのに群を抜いていた。

高校を卒業するときには、その才能に気がついていた近所の牧場主から直々にスカウトされたほどの才能があった。

しかし、彼女はOLという道を選択し上京した。

ときおり故郷を懐かしむように住まいの近くの競馬場に足を運んだ。

「このレースでは、この馬」「次のレースでは、あの馬がきっと一着でゴールするだろう」と予想を立てて、結果を楽しみ一日を過ごした。

ある意味において予想というのは楽しい。

そこで一着のみならず三着までを予想してみることにした。

外れてもペナルティが無いというのではつまらない。

そこで初めて馬券なるものを少しだけ購入して真剣にレースを見守る事に。

まさに予想屋の誕生の瞬間である。

その日の彼女は5レースを予想して4レースまでが的中した。

極めて高い確率である事は誰の目にも明らかだろう、次の日に彼女はケーキを持って会社に出勤した。

休憩時間には同僚とケーキをほおばり少しだけ昨日の話に花が咲いた。

もともと競馬にさほどの関心をよせるOLは少ない。

しかし、これを聞いた同僚のOLは、うっかり先輩社員に内容を伝えてしまった。

この先輩は競馬で負け続きの悲惨な状態。

よせばいいのに負け分を競馬で取り返そうとするから深みにはまり借金をする始末、そこに絶好の情報が舞い降りたのだからたまらない。

執拗にOLにせまり情報を聞き出そうとしたが、拒まれる。

そもそもOLは予想は好きでもギャンブルが好きではない。

そのギャンブルにはまっている先輩のことも好きにはなれなかった。

結局、先輩はあきらめる事になったが、昼休みにOLが電話をしているのを盗み聞きしてしまった。

「明日の予想?私はメインなら2-5だと思うな!」

たった、これだけであったが明日の有馬記念の予想と勘違いしてしまったのは件の先輩社員。

しかし、電話の内容は違うものだった。

何かといえば行きつけのケーキ屋さんがクリスマスイベントに開催している日替わり抽選の番号当てクイズについての内容だったのだ。

翌日、先輩社員はありったけの金をはたいて有馬記念に挑んだが結果は惨敗、惨めにオケラ街道を歩く事になった。

仕事の手柄を後輩に譲ろうとしたら

今年で入社4年目を迎えるOLは上司にも同僚にも高く評価されていた。

単に仕事が出来るからという訳ではない、後輩の面倒見も良く気がついたら先輩にもさりげなくアドバイスをするという気配りもあったからだ。

特別な美人でもないが充分な女らしさも兼ね備えていた。

社内でも嫁さんにしたい女性社員の上位に位置していた。

そんなある日上司から特別に与えられていた仕事を終えて、評価を待ち望んでいたら顔は見えないものの、にこやかな雰囲気の上司から電話があった。

「今回の仕事も君に頼んで正解だったよ。」「次の企画を頼みたいのであとで来てくれないか?」

上司は個室を与えられていた。

OLは「では1時間後でしたら丁度手すきになりますが、それからで宜しいでしょうか?」

と確認して電話を切り、やりかけの仕事を済ませてしまおうとパソコンに向かった。

ところが、この日に限ってPCの調子が悪い、これはこれで締め切りのせまった仕事になり、しかも上司のまた上の上司から直接おおせつかった仕事である。

OLには焦りが見え始めた。

そこで、やむを得ず直属の上司に連絡を入れて申し出た。「先ほどの用件ですが、こういう事情で追われています。」「今回は後輩の由美さんを代理で向かわせたいと思いますがかまわないでしょうか?」

時間をずらせば自分が向かう事も可能、しかし仕事を遅らせることが何よりも嫌いなOLは比較的手がすいていて未だに実績の少ない後輩にもチャンスを与えてあげようとの配慮から2年後輩の由美を指名した。

上司はOLに甘い。

何よりも彼女のおかげで仕事も順調だからいうがままに了承した。

OLは後輩の由美に経緯を説明して仕事の方は自分もフォローするからと約束して上司のもとへ向かわせた。

ここまでは何も問題は無いはずだった。

しかし、完璧にこなしたはずの前回の仕事にミスが発覚する。

ありえないはずの致命的なミスなのだが仕事を任せたのが信頼しているOLだったためにチェックも甘かった。

上司がこれに気がついたのは由美が到着する5分前の事である。

あたり前だが由美には何の責任も無い。

しかし、5分前まで上機嫌だった上司の怒りは理不尽にも由美に向けられた。

そして、仕事の説明でさえもが雑で難解なものになってしまったのである。

困惑したのは由美のほうであるが、先輩の代理とはいえ上司に直接頼まれたからにはやり遂げたい。

そして出来ることなら先輩のチカラも借りずにやってみたいという思いが働いた。

かくして、その後数日は残業続きの毎日だった。

いつかは先輩のように信頼されるOLになりたいとの熱い願望がパワーになった。

しかし、これが後に仇になる。

上司のおそまつな説明のおかげで肝心な部分の計算を間違い、叱責のネタを作ることになる。

そして、残業続きの毎日も報われず上司からの評価は下がってしまった。

もちろん責任の所在は上司にある。

しかし、その上司のもとへ向かわせたのは先輩のOLだった。

先輩OLの気配りが裏目に出て結果は間逆のものになってしまったことを当の本人は気付いていない。

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主催したディベートで睡魔に襲われ寝落ちしたOL

その日のOLは眠かった。

帰宅後にも副業のために連日の夜更かしが続き、昨夜は早めに就寝したものの、さすがに疲れが溜まっていた。

それに加えて自分が播いた種とはいいながら本業でもトラブルが相次ぎ残業を余儀なくされていた・・・・。

もちろん、朝からひたすら眠気が襲うのだが任された仕事の締め切りもせまっていた。

よりによって、この日は帰宅後に自分が設定した副業グループでのスカイプチャット懇談会が予定されている。

そのため、いつもは長湯に浸かるのだが短時間で済ませてスカイプにログイン、しかしメンバーの応答が無い・・・。

やむを得ず待機の案内をしておき待つこと15分、ようやく1人目の参加者から返答があった。

どうやら先週のレクチャーの内容についてはまだ把握していないらしい・・。

簡単な図解で再度説明を加えたところで数人の参加者が揃った。

そもそも、このOLは副業を始めたばかりで熱い思いを抱きながらも実績は少ない。

しかし、マインドは見上げたもので何事にも積極的に挑戦するから時としてキャパを超えた作業を抱えてしまうのがイイトコロでもあり悪いところでもあった。

繰り返すが、その日のOLは眠かった。

懇談会が始まって30分もするとベテランの参加メンバーの独壇場に変わり他のメンバーは相槌を打つ状況に変化した。

1時間ほども経過した頃であろうか、ベテランメンバーがそろそろOLに主導権を渡そうと声をかけたが応答が無い。

トイレにでも行ったのかと思い、仕方が無いので独壇場を続ける事にしたのが間違い。

明日の早いのも忘れてベテランは講義を続ける事に熱中してしまった。

参加メンバーは皆、内容の濃い説明に夢中になり時間の経過を忘れた。

件のOLは、主催者であるはずなのに、とっくに寝落ち。

結局、参加メンバーの大半は翌朝寝坊をするという結果になってしまった。

OLが髪型を変えてイメチェン・・人違いで出世

世にも奇妙な物語というのがテレビでも放映されている。

奇妙とはいえないまでも「あるかこんなこと」といえるようなドラマは毎日どこかで繰り広げられているものだ。

これはイメチェンを図り、髪型を変えただけで出世をしてしまったというOLの話。

どちらかというと、このOLは仕事の出来る方ではない、しかし愛想のよさがプラスに働き同僚の印象や上司のウケは悪くない。

言い換えればお馬鹿キャラとはいえないまでも、少しだけ頭の弱いアイドルというところだろう。

そのためケアレスミスがあっても強く叱られることは無かった。

皆、アイドルを泣かせるような真似はしたくなかったからである。

しかし、大手の企業だけに、その不文律も通用するのは課内だけのことで社内全体にまでは影響が無かった。

ところが社内全体でも評判の高いOLも中には存在する。

アイドルとしてもてはやされるOLは営業2課の所属だが、上のフロアの庶務課に勤める勤務3年目のOLは良く気がつき、仕事もできるとなかなかの評判で美人コンテストを開いても必ず優勝しそうなレベルにあった。

仕事が出来て美人といえば秘書課への登用がウワサされてもおかしくない。

事実、人事では次の移動前にそのことを直接本人に打診する予定だった。

秘書課に移り重役の担当にでもなればレベルの高い嫁入り先が見つかることは必至、理想の高いOL達にしてみれば憧れの配属でもあった。
しかし人事を目の前にして異変が起きる。

先述したアイドル扱いされたOLが大胆なイメチェンをはかり髪型をばっさり短くして出社したのだ。

これには同僚もビックリだが原因はありきたりの失恋だった。

ところが髪型を変えたことで秘書課への移動がウワサされるOLと間違われることもしばしば。

特に制服を着ているからうしろ姿などは見分けがつかない。

実は庶務課のOLは秘書課に移動になった後には社長付きになることがほとんど内定していた。

しかし、社長はそれを聞かされておらず人事部だけの秘密にもなっていた。

ところが、たまたま社長と人事部長が一緒に廊下を歩いていたらイメチェンを図ったOLが前を歩いている。

本来は発表前に明かすということは無いのだが人事部長は気を利かせたつもりで社長に次の担当秘書である事を打ち明けてしまった。

社長はOLのうしろ姿に見とれながら、せっかくだから美人ぶりを確認しておきたいとの思いから声をかけてしまった。

OLは立ち止まって振り返り、会釈をし、「何か御用でしょうか?」と爽やかに微笑んだからたまらない。

社長はこの瞬間にすっかり彼女を気に入ってしまった。

しかし、人事部長は一瞬で人違いであることに気がついた。

ヤバイと思ったのでOLには「失礼、人違いだった。申し訳ない」と声をかけ彼女が去るのを待って社長に釈明した。

「似ているけど人違いでした。」「予定の社員は美人の上に聡明さを備えています。」

しかし、たった今出会ったばかりのOLを気に入ってしまった社長はある意味において一途な男だった。

そこで人事部長に告げた。

「君の目を疑う訳ではないが彼女を気に入ってしまった。」「申し訳ないが次の担当は彼女にしてくれないか?」

これは懇願ではなく命令である事は誰の目にも明らかだった。

やむを得ず人事部では緊急会議が開かれ、結局社長の意思を尊重しようということで意見は一致した。

大手企業とはいえ社長の反感を買ってしまっては自分の将来さえ危ういのだ。

誰もが保身に走った。

翌月、晴れてといおうかアイドル扱いされたOLはイメチェンと人違いをきっかけに秘書課に配属、ほどなく社長の担当におさまった。

さて、秘書課に内定していた仕事のできるOLはというと昇格の第一候補だっただけに担当こそ社長とはならなかったが代わりに常務の担当となった。

ところが、この常務は秘かにセクハラ常務としてウワサされる異質な男で女性社員には人気が無い。

秘書課は憧れだがこの男の担当になるくらいなら、まっぴらごめんという存在だった。

こうして仕事も出来て美人で気がつくOLは予想もせずに最悪の男の秘書になるという悲しい出世を果たす。

たまりかねて半年ほどで退職の道を選ぶことになった原因はアイドルOLのイメチェンだった。

雨の日後輩にコートを貸したら自分の彼氏を痴漢にするところだった

このところ五月晴れが続いたせいか傘はおろかコートなど用意もしていなかったのに天気予報は外れて午後になると雨が舞い降りた。

よりによってこんな時に外出の用事を言い付けられるとは運が悪い。

傘は会社にも備え付けのものが用意されているにしても、お気に入りの洋服は汚したくない。

しかもアフターファイブにはデートを予定している週末。

出来るだけ雨を避けて歩くにしても多少の汚れは覚悟しなければならなかった。

そんなOLの心中を察してか用意周到の先輩OLが雨の日用に備えてあったコートを貸してくれた。

助かったと思いお礼を言って勧められるままにコートを羽織り、目的地の銀座へ向かった。

用件は簡単だし地下鉄を使えば雨もさほど気にならない。

とりあえずの心配事を解決して簡単に用事を済ませたOLは会社への帰途につこうと地下鉄の駅に向かったが4丁目の交差点に近づいたあたりで急に腕を組んでくる男がいる。

OLは驚くとともに悲鳴をあげて叫んだ!

「突然何をするんですか!」「警察を呼びますよ!」

騒々しい時間帯の騒々しい場所でさえも彼女の声は響き渡った。

銀座4丁目の交差点といえば備え付けの交番があるというくらい近くに警官が待ち構えている。

即座に警官は声の場所に辿り着いた。

「いったい何があったのですか?」

聞くまでも無く警官は痴漢と思い込んでいる。

場所柄、用件の大半は道を聞かれるか痴漢の対応に追われるからだ。

「この人が突然腕を組んできたのです。」

即座にOLは応答したが、腕を組んだ男に悪気は無かった。

何故ならば、この男はコートの持ち主の恋人で、彼女の誕生日にコートをプレゼントしたのも本人だった。

もちろん柄は憶えている。

しかもプレゼントされた先輩OLは他人のものと見分けを付けるためにボタンの色を変えて彼氏にもそのことを告げていた。

なので、背格好も同じ感じのOLがコートを着ているので疑う余地も無く、少しだけ驚かそうと思って、いきなり腕を組んでみただけのこと。

声を上げられて反対に驚いたのは男のほうである。

しかも予想もせずに人違いで痴漢の容疑まで降りかかったのだからたまらない。

釈明しようにも証明するものは皆無といって良い。

手がかりのコートには名前も書かれていないし、OLの勤める会社には制服もない。

ようやく、少しだけ落ち着いて声を発した。

「そのコートで人違いをしてしまいました。」「本当にごめんなさい」

どうやらOLも事情が飲み込めて確認してみた。

「このコートは先輩から借りてきたもので私のものではありません。」「もしやあなたは玲子さんの知り合いですか?」

男はほっとして先輩OLである玲子の名字を告げた。

これによって痴漢容疑は晴れたものの頭の固い警官には交番まで連行されて、いきなり相手を確認せずに女性と腕を組むとは何事かと散々説教されてしまった。

親切な先輩OLの好意が自分の彼氏を痴漢にしてしまうところだったという話。

眠ったっまでストーカの男に地雷オンナをあてがうOL

そのOLは毎日のように好みでもない男に言い寄られていた。

男は決して不細工ではない。

むしろイケ面の部類ではあるが、見るからにチャライ。

彼女の理想とする男性像とはかけ離れていたのである。

そもそも男がOLに話しかけるようになったきっかけといえば通勤時に利用する駅が同じということから、帰宅時に電車の中で鉢合わせになったときに男のほうからありきたりの挨拶で「やあ、お疲れさまです。今、帰りですか?」とのひと言から始まった。

その時にには嫌な感じはしなかった。

むしろさわやかなイメージさえ感じたのだが、2度、3度と顔を合わせるようになると、お茶だの食事だのと迫って来るのである。

OLの出身地は青森の八戸になる。

上京するときには母親から言い聞かされていた。

「都会には上手い話を持ちかけたり魅力的な面持ちで近づいてくる男が沢山いるけど、くれぐれも用心と注意は怠らないようにね。」

彼女は母親の言いつけを守り続けた。

年齢はもうすぐ23歳、しかし結婚よりも先に実現させたい夢もあるので恋愛には見向きもしなかった。

OLとはいっても小さな会社に勤めている関係で、彼女自身の企画も抱えていた。

将来は在宅ワークでの起業も考えており、専ら頭の中はそのことでいっぱいだった。

その様な毎日に起こりうる変化については新鮮というよりもウザイとしか映らなかった。

そこで、特別な意図は無いものの帰りの電車ではいつも眠って帰途につく事にした。

しかし、男はめげない。

毎日とは言わないまでも電車の中で彼女を見かけたら必ず近づいてきて声をかける。

その日も決して意図した訳ではないが少しだけ年上に見えた女性の隣に並んで腰かけ、いつものように仮眠を始めた。

しかし、何を隠そう年上の女は、どこから見ても声を聞いても女性としか思えないものの、れっきとした男である。

それも単に女装が好きということではなく男が好きな地雷持ちであった。

例のイケ面が声をかけたときにOLが仮眠をしていなければ地雷を踏むこともなかった。

しかし、自分に声をかけてもらったと勘違いした地雷女(男)は、にっこり微笑み、立ち上がると男の手を握って話さずにこう言った。

「あなたから声のかかるのを待っていたの♪」

どこか妖艶な雰囲気の地雷女をかわす術などイケ面のチャラ男には持ち合わせていなかった。

その後OLは件のチャラ男と顔を合わせることは無くなった。

上司の背広に間違えて香水を・・・臭いをかいでいたら口紅まで

そのOLは体臭を気にしていた。

原因は、まだ中学生の時に心無い男子生徒から化粧臭いと指摘された事が発端

もちろん化粧などしてはいなかったが以降、風呂に入るたびに無理やり全身をくまなく洗うようになった。

そんな彼女も短大を卒業してOLとなってからは化粧もするようになった。

しかし、臭いには敏感で同僚の汗の臭いも気にするようになっていた。

もともとがそうだった訳ではない、高校ではバレーボール部に所属していたし、短大入学と同時に上京したから真夏でなくても汗をかくことは多くなり、むしろ平気でさえあった。

ところが就職してOLとなってからは通勤に地下鉄を使うようになった。

真夏に汗をかいたままで満員電車に乗ると・・・。

時にはむせ返るような臭気が漂っていることは説明も要らないだろう。

この様な環境を嫌悪するあまり「自分も誰かに臭いと思われているかもしれない」との考えから香水を多用するようになった。

しかし、香水というのはある意味両刃の刃ともいえる訳で好む人もいれば嫌いな人もいる。

あの中学生時代の男子生徒も香りの良い彼女が使っていたシャンプーの臭いに敏感に反応したにすぎない。

しかも付けすぎたら狭い空間では強烈な武器にさえなってしまうしマイナスのイメージしか与えられない。

それはさておき、彼女は帰宅の準備を整えて香水の付け直しをしていたら間違えて上司の背広にまで香水を振り掛けてしまった。

ヤバイと思い、即座に臭いを確かめたが、悪い事に口紅までが背広に付着してしまったのである。

もはや取り返しが付かないが週末のデートの前に叱られるのもイヤなので誰かのせいにしてしまおうとバックレた。

災難なのは上司であるが香水など気にしない性質なので気がつくこともなく、そのまま帰宅した。

ところが帰宅を迎えた彼の奥さんは香水も口紅も見逃さなかった。

ヤキモチ焼きの奥さんと上司の仲が数日の間重苦しい雰囲気だった事を件のOLは知る由もなかった。

バーのマダムからの電話を間違えて同姓の上司に取り次いでしまったOL

そもそもバーだのキャバだのでは無闇に名詞を配らないというのは鉄則で流行らないバーとか固定客のいないキャバ嬢に名詞を渡したらヒマなときに限って電話が来るようになる。

それでも最近は携帯の普及で会社に直接電話がかかる事は少ないのだが皆無ではない。

特にこのマダムはケチだったので携帯の料金を気にして固定電話からカモになりそうな男の会社に電話をかけていた。

この日のターゲットはジュエリー会社勤務の30代で役職は営業課長、前回、固定客に誘われて店に来た時には気前良く女の子の要求にも応じてフルーツを注文したり、少し高額なボトルも入れてくれたので何とかして常連にしたかった。

夕刻になるのを待ち、遅すぎても予定を入れられる前にと思い4時半には電話を入れてみた。

ところで、この課長、偶然にも上司である営業部長とは同姓で社内では役職で呼ばれているし主要な取引先も、そのことを知っているから間違われることは少なかった。

ところが件のマダムの方は常連客である営業部長と電話をかけた相手が同じ会社に勤務しているとは思わなかった。

なぜならば部長の方は名詞を渡すことなくストレートに携帯の番号と直アドを知らせておいたからだ。

実は部長の方はマダムにぞっこんだった。

課長と同じく取引先の接待で店を紹介されて以来、足しげく通っていたのはマダムに会いたいからだ。

急いては事を仕損じるとは思いながら不純な思いがあったことは否定できない。

ただ、彼は用心深かったので名詞を渡すことは避けておいたのだ。

しかし、これが悲劇を生む結果となる。

役職ではなく名前で指定するマダムからの電話を部長宛のものと勘違いして、課長か部長かの確認をすることもなく即座に部長に取り次いでしまったのである。

部長は怪訝な顔をしながら高橋と名乗る女性からの電話を受け取ったものの、みるみるうちに顔つきが変わった。

いや、ぞっこんのマダムの声を聞くのは嬉しいのだが話の鉾先が自分ではなく、よりによって部下である課長に対してのものであることと、営業トークにしても色っぽいエッセンスを部下に降り注ぐことにヤキモチを焼いたのだ。

ひと通りのマダムの話を聞いた後で自分が何者であるかを説明した部長は速やかに電話を切った。

マダムは忙しい時間なのだろうと気にもしなかったが電話の相手が常連客だとは気がつかなかったらしい。

果たして、その後、ヤキモチゆえに優秀な部下に八つ当たりする訳にも行かなかったが通いつめたマダムのところへは二度と現れなかった。

もちろん電話を受けていない課長も何が起きているかを知る由もなかったから通う事はない。

結局、意図もせずに二兎を追うことになったマダムの店は常連客を増やすどころか単純なOLのミスで客を減らすことになってしまった。

煮詰まったコーヒーを飲まされ続けた上司は腹をこわして胃痛に悩む

その職場のオフィスは決して大勢を抱えてはいなかった。

総勢5人という小さな企業で営業社員は不在の事が多かったからOLたちが気を利かせて、いつでも熱いコーヒーを飲んでもらおうとコーヒーメーカーを導入

確かに毎日、いつでもコーヒーが飲める状態にはなっていた。

地方まわりの営業部長は出張を除けば机に向かう事が多い。

しかもコーヒー好きということでOL達は毎日10杯ものコーヒーを部長に勧めていた。

これはこれで気が利いているのだがOLの一人は煎れたてよりも煮詰まったコーヒーを勧める傾向にあり、アメリカンが好きな部長ではあるがOLの機嫌をそこねると、どの様な仕返しに遭うかも知れんと我慢を続け、表情だけは嬉しそうに飲むのだからOLも気分が良い。

結局、部長は煮詰まる寸前のコーヒーが好きなんだと勘違いしてしまった。

その後、彼女はいっぺんにコーヒーを用意することを止めて部長のために【いつでも煮詰まるコーヒー】を用意するようになった。

たまらないのは部長の方だが相変わらず渋みの効いたコーヒーを美味そうに飲む表情に変わりはない。

しかし数ヵ月後、会社が指定する健康診断でいくつもの数値を指摘されてしまう。

生活習慣についても聞かれたが特別に思い当たるフシは煮詰まったコーヒーくらいしか思い当たらなかった。

以後、営業部長は煮詰まったコーヒーを飲むと必ず胃痛を感じるようになった。

しかし相変わらず円満な社内の雰囲気を壊してはならないとOLの煎れるコーヒーを嫌な顔もせずに飲み続ける毎日は彼女が寿退社をするまで続いた。